<< 正しい『白トリュフ』の保存の仕方 トラステーヴェレの教会 >>

ナヴォーナ広場周辺の教会

ローマの教会、特に空いている時間が限られてるところが結構あって、なかなか入ることが難しいんです。

今回、運よく通りかかったんで、2箇所。

Chiesa di Santa Maria della Pace
前身は1186年に建てられたSan Andrea 教会で1480年に法王セスト4世に命じられ、増築した教会。ナヴォーナ広場の裏手にあるひっそりと目立たない教会です。
中庭回廊はミラノでダヴィンチと面識があり、ミラノの最後の晩餐があるサンタ マリア デッレ グラーツィエ教会を設計した、ドナト・ブラマンテ(Donato Bramante)が手がけたもの。
表のファザードはPietro da Cortonaの作品で、広場や教会までのアプローチまでを計算し設計され、後にベル二ーニも影響を受けたようです。
c0181142_2154046.jpg

内部には、有名なラファエロの『Sibille e angeli』もあります。ミケランジェロがちょうどヴァチカンのシスティーナ礼拝堂の壁画を終えた後で、ラファエロがミケランジェロの作品に感銘を受けて、直ぐにこの教会の作品に取り掛かったらしいです。
c0181142_21562859.jpg

c0181142_21582026.jpg

c0181142_220582.jpg

c0181142_228462.jpg

ミケランジェロは画家ではなく彫刻家として自らの作品に署名を残しており、絵にもその彫刻タッチがよく出てます。筋肉質ですよね。(それでもシスティーナ礼拝堂の初期のころの部分は、それほど筋肉質ではないんです)。
それをまたラファエロが多少柔らかく描いている感じがします。

Chiesa di Sant’Agostino in Campo Marzio
これまた気がつかなければそのまま通り過ぎてしまう場所にある教会。カラヴァッジョの有名な作品があります。
以前そのことは知らずに前を通りかかった時、たまたま居たイタリア人カップルの彼女の方が『あ、ちょっとカラヴァッジョを見たいんだよね』と彼氏を教会に連れ込んでいたのを又聞きして知ったんですよ。で、今回も再訪問。
c0181142_22251535.jpg

『Madonna dei Pellegrini o di Loreto』1604―1606年製作 by カラヴァッジョ
当時としては珍しく、聖母子像を庶民的に描き当時スキャンダルを巻き起こした作品。また、巡礼者の頭巾と男性の泥まみれの足の裏も多くの人には良く受け入れられなかったようです。
今やカラヴァッジョのその素晴らしい観点は大きな評価を得ています。
c0181142_22124684.jpg

『Profeta Isaia』1511 - 1512年製作 by ラファエロ
教会内には見落としがちですが、実はラファエロの作品も円柱のフレスコ画としてあるんです。
c0181142_2216129.jpg

c0181142_22184778.jpg

この作品はまさにシスティーナ礼拝堂のミケランジェロの作品を手本にして描いたといわれ(見た瞬間に、どっかで見たなと思いました)。後にミケランジェロは『ひざの描写は価値に価する』とコメントしています。その後ミケランジェロが着手した彫刻のモーゼにそのポイントを活かしたと言われています。
↓これがその『モーゼ』
c0181142_2233460.jpg


芸術家がお互いに切磋琢磨し、影響を受けながら腕を磨くというのはどの時代もありますね。
そんな中、当時のカラヴァッジョの独自の感性はかなり異端ったんだなぁと思います。後に多くの芸術家達が影響をうけることになるとは、本人思っていなかったでしょうね。
[PR]
by Jonetsu-Italia | 2013-11-28 22:27 | 美術 | Comments(0)
<< 正しい『白トリュフ』の保存の仕方 トラステーヴェレの教会 >>