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グラース 匂いの園へ

世界の60%を担う香油を生産しているグラースでどこかの花畑を訪問したいとチェック。

企業ごとに花畑を持っていて、タイミングが合えば、予約をし訪問することが出来るんですけど、他はタイミングが合わず。。。
是非とも、シャネル様の花畑へ行ってみたかったんですけどねぇ。

我々が行った10月初旬は花の時期は終わっていて、ジャスミンがかすかに残っている状態でした。

それでも国際香水博物館指定の畑(ガーデン)Jardins De Mussè を訪ねることに。博物館の入場券があると割引で入れるわけで。
(1人€2!)
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2007年にもともとあった、古い運河と農地を活かし作られた、国際香水博物館の庭園。広さは約2.7ヘクタールに及びます。

庭内はジャスミン、オレンジ、チュベローズ、ラベンダー、オレンジ、ゼラニウム、ジュニパー、オレンジなどなど、さまざまな芳香植物で形成され、2010年には国際香水博物館のオフィシャルの香科植物園として機能するようになり、主な目的としては香水のために栽培された伝統的な種の品種多様性の保全に貢献することだそうです。

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季節はずれなので、全く人の気配がなく、貸しきり状態。

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Physalis alkekengi こちらではよくお菓子の飾りつけに使うんですが、どこを匂いに使うのか分かりませんでした。


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天気が悪かったのが、難点。入り口でマップをもらい、歩くんですが、全て香科植物ですから『触って嗅いでお廻りください』と。
そんな庭園は初めてで、楽しくてたまりません!

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青トマトも香料になるんですねぇ。

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ところどころに情報ボ-ドがあって、博物館にあったように、花の種類、特徴、主な産地、トリートメントの仕方、開花時期、搾油方法、使われている香水の銘柄が記してあります。面白いのが、どの部分を香料として使用するか。スミレの場合は葉だそうです。



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グラースの特産、ジャスミンです。芳しい匂いで、ずっと嗅いでいたかった。

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ボ-ドを見てみましょう。産地に、エジプト、インド、モロッコとありますが、ここグラースから栽培が伝わったらしいです。
香水銘柄に、シャネルNo.5!。1kgの香油を作るには、600kgのジャスミンの花が必要で、なんと600万の花が必要だと。

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興味深いのは、カシス。カシスの新芽を使うらしい。びっくりですね。どんな匂いなんだろう。使われている香水はAmazone d'Hermes,
Chamade de Guerlain, 1881 pour homme de Cerruti


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有名な Rosa Centifolia種について。オリジナルのひとつはRosa di maggioだということは分かっているそうで、16世紀にオランダでRosa gallica, Rosa moschata, Rosa damascena, Rosa camomaなどを掛け合わせ品種改良が行われ、およそ100種類のバラが生まれたとか。
香油に使われるのはRosa damascena (rosa damascena trigintipetala)で、今日、産地としてもブルガリアが有名ですね。Rosa gallica,
Rosa moschataは主に薬、コスメティックに使われるそうです。
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ジャスミンの花からどうやって香油を?詳しくは後ほど。

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この庭園のプロジェクトについて、参考にされた資料など。


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昔、農庫だったところをうまく利用して温室へ。種からの栽培などに使われてます。

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睡蓮なんかもありました。とてもよく設備されてますけど、出来るだけ自然に近い状態で農薬も使わないようにしているとか。

とってもリラックス出来るし、天気がよければお弁当を持って、ピクニックもいいですね。

なんやかんや3時間くらい居ましたよ。

嗅覚に特化した庭園、奥深くて何時間でも過ごせそう。またバラの季節に是非また来たいと思います。



by Jonetsu-Italia | 2018-12-10 06:25 | 庭園ジャルディーノ
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